目次
はじめに
ヨガインストラクターになりたいと思って検索すると至る所で『RYT200』という文字を見ますよね。
私もヨガインストラクターを志して間も無く、RYT200を取得しました。
私自身は勢いだけで申し込んだので、後々になってRYTがどういうものなのかとか、RYTを取得できるスクールってこんな沢山あるんだ!と知ったのですが、慎重な方は申し込み前にきっと情報過多で大変な目に会われていることと思います。
ですので、この記事を通じて皆様のRYTに関する疑問が少しでも拭えれば嬉しく思います。
筆者のデータ
・2019年 FirstshipでRYT200取得
・現役ヨガインストラクター3年目
・都内の複数スタジオとフリーランス契約中
RYT200とは何か
まずはじめにRYT200ってそもそも何なの?という疑問について答えます。
RYT200とは何か
RYT200とは?
・ヨガインストラクターの国際資格
・保有していると就職に有利
・指導者になる予定はないが、自分のヨガを深める目的で取得する人も多い
RYT200(Registered yoga teacher)は全米ヨガアライアンスというアメリカの協会が発行する資格です。
200時間のティーチャートレーニングを終了したことを証明する資格で、国際資格なので国内外問わず使えます。
近年ではヨガインストラクターの求人応募条件に「RYT200を取得していること」を掲げるスタジオも多く、RYT資格の有無で採用の足切りがなされる場面も増えてきました。
全米ヨガアライアンスの発行する資格にはRYT200の上級資格であるRYT500(500時間のティーチャートレーニングを修了した人が持つ資格)やPRYT(マタニティヨガの指導者資格)などもありますが、どの資格を目指す場合も先ずはRYT200の取得が必須となります。
資格取得方法に関する疑問

資格取得にはスクール卒業が必須?
RYT200を取得するためには、全米ヨガアライアンスが認定したスクールにおいてヨガのティーチャートレーニング(以下TT)を200時間修了する必要があります。指導実績は不問で、全国にある156校の認定スクールの中から好きな学校を選んで卒業すれば資格を得られます。
スクールにかかる費用は?
費用:相場は25〜70万円とまちまち
期間:一年半じっくり学ぶものから、2週間の海外集中合宿方式をとる講座まで様々
200時間の学びは想像以上に大変なので、自分のライフスタイルや性格に合うスクール選びが重要になってきます。
スクール選びのポイントは?
スクールによって資格取得にかかる費用も期間も場所も全然違うので、どこで学ぶのがベストなのかと皆さん悩まれるかと思います。
「この先生のような指導者になりたい、この流派を極めたい」という思いがすでに固まっている方は、その想いを形にできるスクールを選べばいいのですが、「自分が目指すヨガ」が現時点ではっきりしていないなら大手の有名スクールを選ぶのが無難かなと思います。
有名なスクールで学ぶメリット
・オーディション時など、質の高い教育を受けている安心感から面接官の心象が上がる
・教育カリキュラム・講師陣の充実度が高い
・卒業後の就職保証がある
上記について、詳しくご説明していきますね。
- オーディション時など、質の高い教育を受けている安心感から面接官の心象が上がる
良くも悪くも、小規模スクールのカリキュラムや短期間のトレーニングでは学習内容に偏りが生じたり、指導している先生のスタイルや思想に引っ張られがちです。
冒頭でもお伝えした通り、RYT200の保有者はどんどん増えています。と同時にRYT保有者の質の低下が問題視され始めています。二週間ほどでRYT200を取得できる海外留学などもありますが、大半のヨガインストラクターはそのような短期集中講座に対して懐疑的な目を持っています。
ヨガインストラクターの面接時など「RYTはどこで取ったの?」という質問をされることも多く、ここで無名のスタジオの名前を出すと心象が落ちる可能性も否めません。
せっかく時間とお金をかけて資格を取得したにも関わらず、出身スクール名で実力を判断されるなんてなんだか悲しいですよね。でも、現実問題そういう場面もあるんです。その点、大手スクールは教育の質の高さが多数の卒業生の活躍のおかげで十分保証されています。
- 教育カリキュラム・講師陣の充実度が高い
私はヨガ歴半年でRYT200の資格スクールに通い始めましたが、そのような状況ですから、ヨガについて「知らないことを知らない」のです。
大手のスクールならカリキュラム+指導講師陣が充実していますので、アサナやヨガ哲学、解剖学といった幅広いジャンルをその道の専門家から学ぶことができます。
指導者になるためにはまず「広く正しく知ること」が大切です。
RYT200を取れば一流の指導者になれるというわけではありません。まずは様々なヨガに触れてニュートラルな視点を手に入れる。そうすることでRYTを取得した先で、各々がどんな道を進みたいか見極められるようになります。RYT200の取得はゴールではなくスタートなんですね。
初めは自分自身が何に向いているかすら分からない状況でも、RYTを修了する頃にはこの道を極めたいという想いがそれぞれに生まれ、それを極めた先で一流の指導者になれるんだと思います。
自分の特性を見極めるという意味でも、ヨガの世界を余すところなく伝えてくれる大手スクールは絶好の環境でした。
- 就職保証制度がある
就職保証制度は自社でスタジオを抱える企業だからこそできることです。資格を取っておしまいではなく、デビューできるまで求人を紹介してくれたり、フィードバックをくださったり。インストラクターを目指す方にとってRYT取得の目的は「ヨガを人に伝えること」ですよね。そこまでフォローしてくれるスクールは本当に良いスクールだと思います。
また、ヨガ業界に派閥があるとは言いませんが、お仕事をしていく中で同じスクールの卒業生に出会うとそれだけで親近感が湧いたりします。卒業生同士のコネクションからお仕事をいただけるなんてことも珍しくありません。卒業生が多いということはメリットだらけなのです。
ヨガインストラクターは資格がなくてもできるって本当?
ヨガの先生になるのに資格は必要ないんでしょ?
もちろん、ヨガインストラクターになるために必要な資格はありません。
優れた指導力があれば、無資格でもヨガインストラクターとして十分活躍できます。
しかし、全く指導経験がない方の場合は話が変わってきます。
ヨガブームとともにRYT資格保有者も急激に増え、資格を持っていても就職が難しい時代になりました。
ヨガインストラクターが供給過多の状況で未資格、指導実績なしの方がオーディションに出向いても、残念ながらお仕事をもらえる可能性は限りなく低いと言えます。
では、ヨガの指導実績がない方がヨガインストラクターになるためにはどうするか。
- 社内でインストラクターを養成するLAVAさんのような超大手スタジオのオーディションに合格する
- RYT200を取得してオーディションに臨む
スタジオ雇用を望むならば、実質的には上記2つの選択肢しかないというのが業界の中での暗黙の了解のように感じます。
私の周囲では、長い指導実績のあるベテランヨガインストラクターの方ですら、無資格であることに引け目を感じてRYT取得を目指し始めています。首都圏の講師の中では「RYT200を持っているからすごい」ではなく「RYT200は持っていて当たり前」という認識に移りつつあるので、資格を持たないヨガインストラクターはどんどん少数派になっていくでしょう。
今からヨガインストラクターを目指すなら、RYT200は遅かれ早かれ取得することになるものだと思われます。
追記:2022/9/3
新型コロナウイルスの影響によりオンライン授業でもRYT200取得ができるようになりました。
これまで近くに資格取得できるスクールがなかった地方の方でも簡単に資格が取れるようになった今、「RYT200は持っていて当たり前」という考えは首都圏のみならず全国的に拡大していると感じます。
スクールのカリキュラムに関する疑問
カリキュラムはスクールによって異なるの?
個人的にRYTの認定スクールは大きく3つのタイプに分類できると思っていて、それぞれ学ぶ内容は全く異なると思います。16:00- 200en 医療省 保険証、歯ブラシ
スクールのタイプ
大手企業が運営するノウハウ蓄積型スクール
一流講師が自分のネームバリューで集客する情熱的スクール
短期集中型(2週間〜)の詳細が不透明なスクール
- 大手企業が運営するノウハウ蓄積型スクール
私が卒業したのはFirstshipといって、株式会社LAVAインターナショナルという企業が経営している大手のスクールでした。
Firstshipで学んでみて感じたことは、教育カリキュラムがしっかり整備されているということ。
さながら企業の新人研修のような抑えるところをしっかり抑える教育で、プロに仕上げるための道筋がしっかりと通っており、本当によくできたカリキュラムだなと感心してしまいました。
それもそのはず、LAVAインターナショナルはホットヨガスタジオLAVAを経営している会社でもあります。LAVAにおける長年の社員教育ノウハウを集結させたのがFirstship
といったところでしょうか。
カリキュラム自体は若干機械的ではありますが、指導してくださる先生方はみなさんとても聡明で素晴らしい方ばかりなので優しく導いてもらえます。ビシバシ系ではなく、先生もふくめ和気あいあいと楽しく学んでいましたよ。
- 一流講師が自分のネームバリューで集客する情熱的スクール
例をあげるなら、綿本彰先生のRYT200合宿ですね。
ヨガ界の大御所と呼ばれる先生に付いて、その先生のメソッド・ノウハウ・ひいては生き様までも側で学び、吸収していくスタイルです。
この先生の大ファンなんです!という熱い想いがある方にとっては又とない最高の環境だと思います。一流と呼ばれる先生は側にいるだけでも学ぶことが沢山あります。その先生だから学べたことも山のようにあると思います。
デメリットをあげるならば、一流の先生は多忙なので合宿形式だったり、平日限定だったりと時間の融通が効かないことですかね。あと先生との相性が悪い場合は残念な結末になりかねませんので、何度かその先生の通常レッスンを受けた上で受講を検討されるのがおすすめです。
- 短期集中型(2週間〜)の詳細が不透明なスクール
こちらに関してはヨガインストラクターの間でも、度々話題に上がりますが、二週間で200時間となると単純計算で一日14時間くらいヨガをしないと無理なんですよね。もちろんそんなに勉強するはずもないので、帰国後にレポートなりなんなりの課題をこなすそうなのですが・・・ちょっとチート感が否めません。
大半のスクールは先生ときっちり向き合って学ぶ時間が200時間あります。その時間に加えてレポート提出や卒業試験に向けた自主練習をするので、自習の時間も含めれば200時間を優に超える学びの時間がありました。しかし、それだけ学んでもまだまだ学び足りないというのが個人的な感想。短期の合宿で詰め込むにしても限度がありますし、どれだけスキルを得られるのかというのは疑問なんですよね。
もちろん短期でRYTを取得したインストラクターの方に出会ったことがないので実際のところは分かりませんが、私は情報が少なすぎてちょっと不安というのが正直な気持ちです。
どんな内容を学べるの?
先にも述べたように、学校によってカリキュラムは大きく異なるので、今回は私が卒業したFirstshipの授業内容を参考までに。
実技
・アーサナ基礎
・アーサナ発展
・ティーチング
座学
・ヨガ哲学
・解剖学
・瞑想・呼吸法
・ロルフィング(ボディーワーク)
・アーユルヴェーダ
自習
・通常レッスン受講 (TT受講中は無料で受け放題)
・レポート提出 24本
このカリキュラムを最大一年半かけてゆっくり学んでいきます。働きながら仕事帰りや土日にスクールへ通う人がほとんどですので目安は一年、人によっては半年ほどで卒業できてしまう人もいます。
各スクールごとに特色があるのですが、ファーストシップの強みは正確なポーズ力。アーサナのアライメントに関する知識はこれでもかというほど頭に入ります。しかし、カリキュラムをみてわかる通りアーサナ以外のヨガを学ぶ時間もかなり充実しています。体系的にヨガを学びたい方にはとてもおすすめのスクールでした。
まとめ
今回はRYT200の取得に関して、スクールを卒業した今だから分かることをまとめてみました。
もしこの他にも疑問質問あればコメントの方にお願いします。
回答できる範囲でお答えいたします。