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どこからともなく人が集まってくる大人気瞑想合宿
千葉県にあるヴィパッサナー瞑想センターで10日間の瞑想修行をしてきました。
近頃、マインドフルネスや瞑想といったワードを耳にする機会が増えましたが、ヴィパッサナー瞑想ともなると「え、なにそれ?」という人がほとんどかと思います。
でもこのヴィパッサナー瞑想合宿!
参加は予約制で2ヶ月前くらいから予約ができるのですが、募集開始と同時に60人ほどの枠があっという間に埋まってしまう知る人ぞ知る大人気瞑想合宿なんです。
ネットで情報を検索してもあまり見当たらな&HP見た感じ怪しい雰囲気もあるため、正直参加前はかなりビビっていました。洗脳されたらどうしようとか思ってました。笑
なので今回は実際に参加してみて、ほんとのとこどーなのよって部分を書き連ねていきたいと思います。
[box class="box29" title="ヴィパッサナー瞑想法についてはこちら"]
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ヴィパッサナーの怪しい規律
ヴィパッサナー瞑想合宿って何?という人のために概要をまとめてみます。
この合宿はブッダが悟りを拓いたとされるヴィパッサナー瞑想法を伝授してもらえる10日間のコースです。
この合宿に参加するにあたり、参加者は以下の規律を絶対厳守することを誓わされます。
ヴィパッサナー瞑想合宿のルール
- 10日間の合宿中は一切のコミュニケーション禁止(会話、アイコンタクト、ボディタッチ等)
- 電子機器、通信機器、筆記用具は没収
- 施設外へ出ることは禁止
- 朝4時起きで1日10時間の瞑想修行 ×10日
- 寝床,シャワー,3食付きで参加費は無料
上記のルールを読んだだけでも、怪しさ満点すぎますよね。
洗脳されたりしない?
合宿施設に着くまでは新興宗教かな?洗脳されるのかな?と不安な気持ちが拭いきれませんでした。
周囲の人にはやばかったらすぐ帰ってきなよ!と言われ、合宿に参加する前には「ヴィパッサナー瞑想 洗脳」「ヴィパッサナー瞑想 やばい」とか色々なキーワードで検索するくらいには不安でいっぱいだったのでした。
でもネット上で悪いうわさがひとつも流れていなかったのが決めてとなり、今回の参加に至りました。
で、結局やばいの?やばくないの?
全く問題ありませんでした!
1日のスケジュールと施設の雰囲気
まず10日間きっちり瞑想修行するために、瞑想センターへは前日入りします。
本格的な合宿が始まるのは2日目の朝からですので、合宿期間は1日目の夕方〜12日目のお昼までということになります。
集合〜瞑想合宿スタートまで
最寄り駅に降り立つ
千葉県のある駅からバスに乗って瞑想センターの最寄り停留所まで移動します。
停留所には今回の瞑想合宿をサポートしてくださるスタッフの方が車で迎えにきてて、参加者をピストン輸送してくれます。
千葉とはいえど、山奥なのでバスが2時間に一本くらいしか出ません。バスはヴィパッサナー瞑想に参加する人で超満員になります。普段は人がほとんどいないであろう駅前にスーツケースを押した人がぞろぞろ集まってくるので、駅前の警察署の人が怪しさを察知したのか参加者の一人に職質していました。でも、最後は談笑しておしまい、という感じで「頑張ってね〜」と送り出される我々。
参加者もやばい形相の人がたくさんいるのかと思っていましたが、いたって普通でした。老若男女問わず、外国人の方も7,8人はいました。この参加者の顔ぶれを見て、私はやっと「あーこれはきっと大丈夫なヤツだ」と安堵したのでした。
施設に到着
瞑想施設は山奥の広大な芝生の上に建てられていました。
瞑想ホールが敷地の中央にあり、そのホールを挟むように男性用と女性用の宿泊棟が二棟ずつ。シャワー、トイレ、洗濯用の棟が男女ひとつずつ、入り口には食堂。という生活に最低限必要なものだけがある簡素な施設でした。
初日の夜ご飯まではお喋り可
集合時間は17:00ですが、バスの関係上15:00くらいにはセンターに到着することになります。到着したら受付を済ませ、電子機器はここで回収されます。本格的な合宿のスタートは夕食後になるので、それまでは他の参加者の方とお話してリラックスすることができました。
合宿のタイムスケジュール
1日のスケジュールは以下の通りです。
4:00起床
4:30-6:30 瞑想2h
6:30-8:00 朝食+自由時間
8:00-11:00 瞑想3h
11:00-13:00 昼食
13:00-17:00 瞑想4h
17:00-18:00 ティータイム
18:00-19:00 瞑想1h
19:00-20:30 講和
20:30-21:00 瞑想0.5h
21:30就寝
合宿に参加すると1日10時間、座って瞑想することになります。
ただし腰が悪い人には椅子や旅館にあるような座椅子を用意して貰えます。
各々座布団を重ねたりして長時間の瞑想に備えます。(座布団や毛布は無料で自由に使えます)
私は瞑想の途中ですごく気分が悪くなってしまったのですが、ベッドに帰ってもいいし、瞑想ホールの一番後ろで壁にもたれかかっていても良いですよとの配慮をいただきました。
お風呂・トイレ・食事の感想
私が参加したのは4月の頭で、日中は春の日差しが心地よかったです。
でも山奥なので朝晩はとても冷えました。湯たんぽが備え付けてあるので、何とか乗り切れましたが、シャワースペースも手作りで隙間風がはいる建物なので、真冬の合宿での入浴は極寒だと思います。
トイレも手作り感あふれるのですが、便座はボランティアの方が綺麗に清掃してくれるので、気持ちよく使えました。
ご飯は野菜中心で肉や魚は一切でません。味は期待以上に美味しかったです!手作りオートミールクッキーまで出てくる日もありました。夜ご飯はなく、代わりにティータイムがあります。コーヒー紅茶とバナナやリンゴといった果物が出ます。あまり動かないので夜ご飯が少なくても支障ありませんでした。
設備紹介
ここからは謎に包まれた合宿施設の中を紹介します。
と言っても写真は撮れなかったので文字だけになりますのでご了承を。
宿泊棟
- 枕布団一式+毛布(シーツは持参 or 500円でレンタル)
- ベッド・枕
- ハンガー掛けのようなもの
- お掃除道具(コロコロやクイックルワイパー)
- ヒーター数台
- ゴミ箱
瞑想ホール
- エアコン、扇風機
- 座布団(一人で2,3枚使っても大丈夫なくらい沢山ある)
- 毛布
洗面スペース
- 洗濯用バケツ
- ハンドウォッシュ、ココナッツ洗剤
- ハンガー、ピンチハンガー、物干し竿、洗濯バサミ(薄汚れている感は否めない)
- 水、お湯のポット(飲料用)とコップ
- 水洗トイレ6室くらい(トイレットペーパー有)
- 一昔前の乾燥機(効果がイマイチのなで冬は乾かすの大変だと思う。衣類多めがいいかも)
- ゆたんぽ
食堂
- ハンドウォッシュ
- 食器用洗剤
- ハンドタオル、食器拭き
- 食堂用の内履きスリッパ
といった感じで、必要最低限のものはすべて用意してくれています。キャンプに行った時の、何もないけど生活はできるって感覚がしっくりくるかなと思います。
持参するとよいもの
- 薬(基本薬はNGですが、没収される訳では無いので皆さんこっそり飲んでる)
- 長靴(雨が降ると地面がぬかるみます)
- クロックス系のサンダル(お風呂上がりに濡れた足でも気にせず脱ぎ履きできるもの)
- 腕時計、目覚まし時計(基本は鐘の音で行動するのですが、時間が分かるに越したことない)
- 飲み物を部屋に持ち帰るためのペットボトル(水飲み場までいちいち行くのは面倒)
- 耳栓(他人のいびきが気になる人は必須)
- マスク (誰かがインフルになったら間違いなく蔓延する)
- 夏場なら日焼け止め、冬なら防寒具(山の気候を舐めない)
- だぼっとしたパンツ (私はジャージで行きましたが、厚みがあって血管を圧迫してくるので足が痺れました。 薄い生地かつアリババパンツくらいだぼっとしたシルエットのものを穿いてる方が多かった)
(2020.08追記)
一番辛いのが長時間座ることによるお尻や腰の痛さなので、座禅用クッションを持っていくと良いかもしれません。
このMy ZAFUというクッションを最近瞑想用に購入したのですが、姿勢が保ちやすくてとても良いです。
(お尻に優しいわりに座布団より硬め&高さもあるから足が痺れない)
ちょっとお値段しますが、備え付けの座布団で乗り切れる自信のない方は持参する方が無難です。
お安めの類似品もあるので、そちらでも良いかも。
その他注意点
万が一に備えて施設の電話番号を伝えておく
携帯は回収されるので、自分からも外からも連絡が取れなくなります。
必要があれば瞑想施設の電話番号を近しい人に教えておきましょう。
家族に万が一のことが起きたりした場合は、施設に電話すれば取り次いでくれます。
参加する季節が超重要!
参加におすすめの季節は秋です!
春にしか参加したことがない私が言うのもなんですが、次に参加するなら絶対に秋を狙います。春は桜が舞って、タンポポがそこかしこに咲いていてとてもかわいいのですが、如何せん花粉が地上よりも多いです…。
みんな鼻が詰まって寝苦しそうでした。
夏は恐らく超暑い。冬は恐らく超寒い。ということで秋にいきたい!
きっと紅葉もものすごく綺麗で癒されそうな環境です。
年末年始か夏休みくらいしか長期で休めないよ…って方は防寒対策、熱中症対策をしっかりして体調に気を付けてくださいね。
最後に
最後にもう一度言いますが、全く怪しいところではありませんでした。
私は参加してよかったと心から思います。ちなみに私はひどい腹痛が最後3日くらい続いて10日目のお昼にリタイアしました。途中で帰りたくなったらちゃんと帰らせてくれることも確認済みです。
補足ですが、この合宿参加費無料なのです。その代わり最終日に寄付ができるシステムになっていて、次の参加者のためにお金を置いていくことができます。
10日間の瞑想体験は過去の参加者の方々の寄付の下に成り立っています。だから自分も未来の参加者に同じように有意義な経験をしてほしいと思うのなら、寄付をしてくださいね。というスタンスで決して強制されるものではありません。
私もリタイアしたものの、とても貴重な経験をさせてもらったので旅立つ前にお財布に手をかけたら「10日間の瞑想を修了できなかった場合は一円の寄付も受け付けられないんだよ。また来てね!」と声をかけていただき、帰りもバス停まで車で送っていただきました。
本当に最初から最後まで良くしてくださった運営ボランティアの方々にはとても感謝しています。またいつかリベンジしようと思ってます。ありがとうございました。
とても貴重な経験になること間違いなしですので、気になってる方はぜひ勇気を出して参加してみてください!
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